第6回しろさとTT100km 優勝!Ave.44.36km/h
11/5 有給休暇
昨年の第4回しろさとTT50kmの部で優勝し、今回は100kmにエントリー
目標は完走!
2時間以上のレースに出たことがなく、かなりのチャレンジだったため10月はひたすら対策練習を繰り返した。
9月はJBCFの短距離レースに照準を合わせて調整していたため、1ヶ月で体を修正する必要がある。
長島3往復100kmを目標にしたものの、1回目は脚の痛みが出て完走できず。
2回目は対策して完走したものの、脚攣りで最後に失速した。
この時点で目標を優勝に切り替える。
3回目は補給で脚攣り対策し、タイムを改善した。
この時点で目標はコースレコード2時間15分台に上方修正。
4回目はパワーを10w上げてみたが、1往復で腰が痛くなり1.5往復でリタイアした。
この後、これを改善するためにポジション変更したものの沼に嵌り100kmどころか50kmも耐えられなくなり、絶不調に陥る。
本番のカーボローディング手順だけは数回実施して確認し、起床時間からレース開始までのタイムテーブルも作成しておいたが不安なままレース前日、遠征の日を迎える。
出発前に30分ほど実走し、まだポジションが定まっていないため土壇場で変更を加える。うまくいくように祈るしかない。そしてshiv TT discを車に積んで出発!
今回も前日移動で水戸に前泊した。三重から茨城はかなり疲れる。今回のしろさとTT参加者で東海3県から2名しか参加してないのも仕方がない。朝は多少疲労を残して起床。
諦めモードだったがここまで来てDNSというわけにもいかず、同行してくれた彼女からも
「エントリー費15000円払ってるのに出ないのは勿体ない!絶対完走しないと!」
と言われて頑張ることにした。
2時間超のレースということでグリコーゲンは満タンまで積んでおかないといけない。
今回は2〜3日前からカーボを増やし、前日の移動中もこまめにおにぎりを食べていた。
当日朝はレース開始5時間半前の6時に起床、米を1.5合と水戸納豆、梅干し、味噌汁等、少し時間を置いてバナナ3本、さらに大福も用意していたが体調を考慮すると消化が追いつかないかもと思いやめておいた。自分は内臓が弱く、食事からレースまではかなり時間を空けないと消化不良になる。あとはレース前までパラチノース、EAA配合のスポーツドリンクを飲んでいた。
そして会場に到着すると空気入れが無いことに気づく。一瞬焦るが、メカニックブースで無事空気を入れてもらえて一安心。
フロント: プリンストン6560 gp5000CL25C &ビットリアラテックス5.5気圧
リア: roval321 gp5000CL28C &ビットリアラテックス 5.5気圧
早速サドルの位置を微調整して試し乗り。
多少マシになった。今日はこれで頑張るしかない。
時間までパラチノースドリンクを少しずつ飲みながら準備して、15分前には招集場所へ向かう。
レース中の補給は750mlボトル1本のみ。スポドリ、パラチノース、EAA、mag-onの混合物が入っている。これも本番想定練習で補給が足りることを確認済み。
そして11時35分頃から順次スタート!
しろさとTTは並んだ順で一人ずつスタートし、最初の1周はタイム計測無し、1周回ってからタイムを計測するローリングスタート形式になっている。
100kmは5.67km ×18周
鈴鹿サーキットの距離でほぼ平坦なオーバルコースをイメージしてほしい。2箇所の小さな登りがあるものの、斜度は緩やかでTTポジションのまま走行するのが最速。ただ、姿勢が変わらないと腰が痛くなってくるため、自信のある人以外はダンシングを入れたほうが良い。
路面はこれ以上ないくらいスムーズで、鈴鹿サーキットとは比べ物にならないくらい路面抵抗が少ない。明らかに速度が出る。
↑スタートラインを正面から見た写真
丘の頂上がスタートライン
↑スタートラインからの下り坂
正面に見えるのが最初のコーナーで、曲がると登りになる
1周5.67kmだから一人ずつコースに出た後はゆっくりスタート地点に向かう。エネルギーは無駄に消費したくないし、アップをする必要もない。
風は3m/s程度で、ホームストレートが横向かい風、裏ストレートが追い風になっている。
裏ストレートからホームストレートに入るコーナーが正面からの向かい風となり最もキツい。
しばらく走行したところで実力者の佐久間さんが抜いていった。ここからは佐久間さんの3秒後ろにつけて追走する。
色々と調べた結果、今回の100km参加者で佐久間さんが頭一つ抜けてるかなという印象。予想タイムは2時間18分(1周7分40秒)
自分は2時間15分、つまり7分30秒で周回することを目標に準備をしてきたが、不調に陥り7分40秒に下方修正した。つまり、佐久間さんと競り合うことになる。前に見えている状態で走行し、タイム差を把握できるようにしておきたい。
後方10m、横1.5mはドラフティングゾーンとなり、それ以上近づいて走行することは禁止になっている。この範囲には入らないよう注意して走行した。
佐久間さんの3秒後方につけたまま1周し、スタートラインを通過。
丘の頂上がスタートラインで、そこから一気に下る。ここで勢いがつき過ぎて佐久間さんを抜いてしまい、いきなり前に出ることに……。
こうなったら一気に差をつける!と思い270w弱、7分30秒を切るくらいのペースで走行する。佐久間さんの予想タイムより速いため、ここで諦めてもらえるとありがたかったが実力者の佐久間さんにこの程度の揺さぶりは通用せず、引き離すことはできなかった。
逆に1〜2周したところで佐久間さんに抜かれ、結局こちらが追走する形に戻る。
そしてここからが本当の戦いになる……。
佐久間さん先頭で走行した3周目は7分23秒と平均46km/hペース(272w)。明らかにゴールまでいけないペースだ。
まるでロードレースのような展開になってきた。
このあたりまでが20分268wで一番きつかった。パワーだけ見れば余裕のはずだが、コンディションを落としており余裕がない。
ところが流石の佐久間さんもこのままではゴールまでもたないと判断したのか、4周目からペースが落ち、45km/h程度(7分35秒程度)になる。この時点で他の参加者より確実に先行していると確信。このハイペースで100kmの序盤を走行する選手はいないだろう。
そしてこのペースで8周目まで走行した。
途中、もう一人ゼッケンNo.を覚えておいた有力選手をパスし、佐久間さんと自分がレースの先頭に立っていることを確認できた。
このあたりで右脚が痛くなってくる。やはりこの問題はポジション調整しても解決できていない。
慎重にペダリングして脚がゴールまでもつことを祈るのみ。今シーズン最終レースだからゴールまで耐えたらあとはどうなってもいい。
まだまだ先は長く、油断できないなと思っていたところで佐久間さんのペースが更に落ちた。
9〜11周目は44km/h程度(7分40秒)
やはり自分がキツい時は相手もキツい。途中、30mほど佐久間さんと差が開くこともあったが、無理せずマイペースで走行する。
12〜17周目は更に落ちて43km/h程度(7分50秒)
この辺りでところどころ佐久間さんを抜けそうな場面があったものの、結局脚に不安があり速度差をつけられず、勝負を決めることができなかった。
スタートから1時間半が経過し、集中力が切れてぼんやりしてしまう時間帯だ。無駄に一点(佐久間さん)に集中し過ぎず、余裕を持って視野を広くし、冷静に状況を整理する(上司に教わった)。
無理に佐久間さんと一定距離を保つ必要はない。多少離されてもいい。ドリンクは飲んでいるか?まだ残っている。
そしてゴール予想時刻の30分前にドリンクを飲み切るように調整しながら水分補給。
予想より気温が高く少し脱水になっている。また、大福を食べなかったことで本番シミュレーションの時よりエネルギーが不足しており、体感的にも少しハンガーノックの不安が出てきていた。それらの不安もこのあたりで勝負を決め切れなかった原因だった。
そして18周目
佐久間さんの後方3秒以内のタイム差でゴールすれば優勝だ。緊張してくるが、できるだけ平常心でペダリングを続ける。
そして向かい風の最終コーナーを抜け、最後の直線に入る。
残り1kmで500wのスパート!
佐久間さんを抜いて一気に加速し、50km/h以上の速度を保ったまま最後の丘に突入。ゴールラインまで踏み抜いた。
2時間17分57秒!!
平均44.36km/h 248w
佐久間さんとは16秒差、予想通りのタイムで優勝!
最後のスパートまでは余裕があったものの、脚の痛みと脱水がある中で無理にスパートして限界を超えた身体がゴール後悲鳴をあげた。両脚攣ってしばらく動けず。
タイムは予想通りだが、本調子ならコースレコードが狙えたのにという残念な気持ちもある。
ただ、今回は本調子でない中で確実に勝つという目標を掲げ、約2時間一貫した戦術を取れた。勝ち方はベストでないものの、初参加の100kmでこの結果は上出来だろう。
事前の調査で、佐久間さんについて行けば最低でも2位になれる、という確信があったのも大きい。
なお、しろさとTTのドラフティング判定は10m以内であり、これを利用して僅かなドラフティング効果を狙う走行法は多くの参加者が実施している。以前主催者の競技説明動画で「10m後方でも僅かにドラフティング効果があるためうまく使って下さい」という話もあった。昨年参加した際には、200kmの高岡さんが50kmの鬼形さんをペーサーとして利用する場面があり、しろさとTTならではの走行方法として面白い。自分は10mギリギリを狙ってペナルティタイムを加算される危険を犯したくなかったため、15mを目安にしていた。ここまで離れるとドラフティング効果と言っても最早誤差レベルだろう。時々20m以上差が開くと、佐久間さんの後ろにつきたい人が割り込んでくる場面もあった。流石に僅かなドラフティング効果で佐久間さんのペースに耐えられる人はおらず、すぐ千切れていったが……。
自分の場合はタイム差を把握するために佐久間さんの後方を走行しており、ドラフティング効果は元々狙っていないためピッタリ10m後方につこうとはしなかったし、距離が縮まってもドラフティングエリアに入らないよう、横にずれて走行することもあった。
ロードレースとは異なり実力が拮抗していないと成立しないテクニックではあるが、今後参加を検討している方は参考にしてほしい。
そして表彰式
今回から表彰式が行われるようになった。以前参加した際はホームページで結果発表、賞状と副賞は後日郵送で届いた。
まさかのチャンピオンジャージに驚き!前回は貰えなかった。練習用ジャージとして活用し、三重県の皆さんにもしろさとTTを広めていこうと思う。夢は東海圏で表彰台独占!
終わった後は帰宅まで好きなもの食べ放題。
しばらくレース出ないからね。
帰り道も長かったが、昨年と違い彼女と交互に運転できたから少し楽だった。ありがとう!
そして帰宅。
副賞はこんなかんじ。
往復も含めてとても大変なレースだったが、無事終えられて良かった。
素晴らしい大会を企画運営してくださったしろさとTT主催のLumina様、本当にありがとうございました!
そして参加者の皆様、長時間にわたる過酷なレースお疲れ様でした!
これで50kmと100kmを制覇した。
次は200kmに挑戦かな?いきなり優勝を狙うのは無謀だからまずは完走、そして3位以内を目標にしたい。
そのためにはまずベーストレーニングを積み、レース対策としては補給戦略が大事になってくるだろう。長距離TTにおけるTTバイクのセッティングについては今回の100kmでかなり知見を得ることができ、今後も役立つと思われる。
次は200kmTTで新たな景色を見たい!
ではまた!