その3〜チャレバン
書き忘れていたが、10月からは何日前に何をして今の体調になったかを一目で確認できるように、トレーニングノートをつけるようにした。
内容は、体重、走行距離、ローラー時間、筋トレ、その他(走った場所や気づいた点等)
その2から続き
練習会ではスプリントポイントがあるため、何度か練習会に参加するうちに「どうやってスプリントすれば良いのか」を考えるようになった。
リーダーさんに相談したところ、「チャレンジ ザ バンクに出てみたら?スプリントの良い練習になるよ」と助言を頂いた。
競輪場で走ることができ、1日で1kmTT、スプリント、スクラッチ、ハンディキャップ、ケイリンを行うということで、スクラッチ以外の種目にエントリーした。
それから本番までの3週間、その時期は自転車に乗る時間があまり確保できず、ランでのトレーニングも取り入れて準備した。合間の時間を見つけてはゼロスタートで短距離ダッシュを繰り返し、加速力をつけた。また、1kmTTを意識してトラックで400m走も行った。5分でも時間があれば、片足スクワットやランジを行った。4年前のトライアスロン以来となるDHバーも装備し、1kmTTのためにエアロポジションの練習もした。
そしてチャレバン1週間前の練習会ではアイロスさんに公道で1kmTTのタイムを測ってもらい、1分15秒を出してしまう。
バンクとは条件が異なるが、自分は平坦が苦手だと思い込んでいたため、この結果には驚いた。案外平坦もそこそこいけるかもしれないと思った。
そして迎えたチャレバン当日、まともなレースは初めて。小さなレースとはいえ、鷹組の一員としてレースデビューである。
競輪場に到着し試走でバンクを走るが、コーナーの傾斜が怖くてスピードが出せず、焦る。なんとなく少し慣れてきたところで試走時間終了。ピスト1kmTTの計測が始まり、皿屋さんを筆頭にバンクに慣れた方々が矢のようなスピードで駆け抜ける。その走りを拝見しつつ、ローラーで入念にアップをして1回200rpm超まで回し、脚の動きを確かめた。
そして迎えた1kmTT、気合を入れたつもりだったのに、スタートもコーナーもギア選択も滅茶苦茶で納得いく走りができなかった。初めてだから仕方ない部分もあるが、後悔した。しかし、結果は1分16秒41で0.07秒差の優勝!まぐれとは言え初レースでいきなり勝ってしまった。
続くハロンではギア選択を大きく失敗し、駆け下り角度もきつ過ぎて大失敗。12秒96だった。
その後スクラッチを観戦したが、イカルスさんが残り2周あたりで早駆けし、圧倒的な独走力で逃げ切った。
そして午後のスプリントではイカルスさんとの対戦だった。イカルスさんは自分より大柄で独走力が高いが加速力では自分に分があると思い、残り600mからの早仕掛けで早々に大差をつける作戦でいった。それがうまくはまり、勝つことができた。
最後のケイリンでは鷹組4人(タラさん、アイロスさん、イカルスさん、自分)で作戦会議をし、絶対王者のM田さんに挑んだ。しかし、作戦が裏目に出て上手くM田さんにやられてしまい、あっさり敗北。4人がかりでも勝てず、もっと精進しなければ…とモチベーションが上がった。
こんな感じで、初レース、初バンクは楽しく、刺激も貰えて最高の1日となった。小さな大会とは言え、人生で初めてスポーツで表彰状を貰った。嬉しかった。
一人で自分と向き合い、他人に邪魔されずに黙々と試行錯誤を繰り返すのが好きな自分にとって、対人競技であるケイリン等よりもTTの方が向いているのではないかとも思った。