ポール星人のサイクリング日記

趣味で自転車を楽しむ鷹組ポール星人です。 寒さに強く、暑さに弱い。

菰野ヒルクライムと鷹練

怪我してから2週間、憂鬱だった。治りかけてきて昨日、一昨日、少し乗ったけど楽しくなかった。身体のキレが悪くておもしろくない。

そんな感じでモチベーションもなく、レース開始3時間前の4時半まで寝ていた。

起きてご飯を食べ、昨日バッファローマンさんに届けて頂いた鷹ジャージを初めて着用。

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5時半に家を出て、会場まで自走で30分。当然身体が重いが仕方ない。6時に到着。受付に行くとガメロンさんに遭遇。少しお話。

それからトイレを済ませ、建物内でゼッケンを装着。朝の冷え込みが厳しく、多くの人が建物内で暖をとっていた。

あとは、以前のレースで見かけた人に声を掛けてみたり。平田やAACAに出たおかげで、知り合いも増えてきた。

 

ライトなどをリュックに詰め、荷物預けて開会式を待つ。第4回ということで、運営も何かと手慣れている。全てスムーズに進んでいった。開会式の時にはザラガスさんとも合流。なんと、鷹組の山神、ジラースさんも来ているとの情報が!

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3年前の夏、当時はロングライドを中心に自転車を楽しんでいて、遠くに行くためには必ず峠を越えなければならないため、登りの練習をしていた。

しかし、夏の日中は暑過ぎてとても登れない。だからいつも平日早朝に武平峠を登っていた。

7月下旬、ヒルクライムシーズンである。平日早朝と言えども、峠で自転車乗りに遭遇することは珍しくない。しかし、大抵は自分より遅く、追い抜いて終わり。追い抜かれることはほぼ無い。

その日もいつものように武平峠の麓に到着。のんびりと登り始めた。しかし、給水塔の手前で振り向くと、後ろにダンシングで揺れるライトが!

自転車が後ろから追いついてくるなんてあり得ないし、最初は(ガソリン入れるほうの)バイクかと思ったが、よく見ると自転車…

何となく追いつかれるのが嫌で、普段とは比べものにならないくらいのハイペースで必死に登った。しかしラスト1kmで追いつかれそうになり、意地のペースアップ。そして息も絶え絶えに山頂。ギリギリ逃げ切った…(たぶん追いつかないように手加減されてた)

山頂でその自転車乗りと話してみると、なんと近所で練習している鷹組の方だった。しかも、鷹練に誘われてしまった。当時レースはしていなかったが、父と一緒にサイクリングとして鈴鹿エンデューロに行っていたため、表彰台常連の鷹組が近所で練習していることは知っていた。そんなチームの練習会に行ってもついていけないだろう…と思いつつ、恐々伊坂ダムに行ったのが鷹組との出会いだった。

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その時、鷹練に誘って下さったのがジラースさんだった。

しかし、昨年練習中の落車で大怪我をしたらしく、それからは鷹練もレースも出ていなかったようだ。

 

そして開会式が終わり、同じクラスに出場する選手と共にスタート場所まで移動。寒い。怪我した時点でレースは投げたので、消化試合のような心持ち。初めてのヒルクライムレースだが緊張感は全くなかった。

自分は3組目あたりでスタート。

最初の緩斜面はスピードが出るため集団で進む。ひとり抜け出していたが、最後まで楽に登るためにはこんなところで無駄に脚を使うわけにもいかない。今日は無難に登り切ることが最優先。

電光掲示板の手前、道端のスタッフに『鷹組頑張れ!』と声を掛けられるw チームジャージの効果すごい。「こんなコンディションで応援されてもなぁ…」と思いつつ、同組スタートの選手について行った。

しかし、最初の難所、電光掲示板下で早くも集団が無くなる。同組スタートの人は(抜け出した1名を除き)全員失速し、ここから自力で登ることに。先の長さに心が折れそう。

次々と先にスタートした前方の選手を抜いていくが、片側の車線では道幅が足りず、コーンを縫って反対車線に飛び出しながらパス。こうなることはYoutube菰野ヒルクライム車載動画で予習済み(本当はカメラとかつけてると危ないからって理由で禁止されてるはずなんだけど…)。

希望荘あたりで斜度が厳しくなる。自分の装備は52-36と11-23というクリテ仕様。武平峠程度であれば、ベストコンディションなら36×23で余裕だが、しばらく乗っていなかったからツライ。先の長さを思うと憂鬱だ…(脚が終わってつづら折れで死ぬかもしれないw)

 ここは休むダンシングで誤魔化しつつ、ペースで登る。急斜面で一旦失速すると再加速に無駄脚を使ってしまうため、橋からトイレ、希望荘、キャンプ場までは絶対に気を緩めず、失速しないように心掛けなければならない。

ゲート付近で、同時スタートで先行していた選手を抜く。このあたりのペース配分については、ホームコースだから若干の有利はあるだろう…

まだまだ余裕。息も上がってないし、脚も余力がある。先の距離がまだ長いことは憂鬱だ。

このあたりからは選手の密度が下がり、随分と走りやすくなる。好きなラインを取ることが出来る。予想よりは良いペースで登れているため、後ろから追いついてくる選手もいない。

トンネルを抜けてやっと半分。しかしまだまだ長い。

ヒルクライムは落車の心配が無いから、神経をすり減らすことが無いのは嬉しい。それに、必ず自分の脚を使って走る。考えることが少ないのは良い。モリコロで外してからサイコンをつけてないんだけど、数字に囚われずに走りに集中出来るのも良かった。数字は自転車の根源的な面白さを削ってしまう気がする。走った距離の記録はスマートフォンのstravaアプリで取れるし…

 

いつもそうだが、半分を過ぎると体力の前に精神力の限界が来て失速する。しかし、今日は前に何人も選手がいて、目標になって走りやすかった。失速せずに駐車場通過。

つづら折れはインを突いて登っていく。

後ろに付いたり離れたりしている選手がいたが、自分を痛めつけてまで順位を1つ上げても仕方ないし、とにかく楽に登ることだけ考えつつ、残り2km。

「まだ残り2kmもあるのか…」早く終わってくれ、精神力が保たない。3週間くらい心拍上げる練習をしてなかったから体感的なツラさがいつもの比じゃない。

残り1km…

「さっきの2kmからこんなに登ってやっと1km!?こんな距離をもう一度走らないとゴールに着かないのか…」

余力は多少あったが、ツライ思いしたくなかったのと、もがいて治りかけの肋骨を痛めるのが怖くてラストスパートは無し。最後までペースで登りきった。

「ピッ!」という何ともない計測の音が嬉しかった。終わった。

いきなり高強度の運動をしたため、ゴールして5分くらいは息の苦しさが半端なかった。パワーマックスよりもツライ。最後追い込んだつもりもないのに。案外体力落ちてなくてそこそこ走れたが、こういうところには顕著に練習不足が現れてくる。

息が落ち着いたところで、暖かいスープを頂く。隅々まで隙のない運営で、感心した。頂上で参加者が談笑している雰囲気もとても良い。荷物もすぐに届き、スムーズに受け取ることができた。

上着を着て下山しようとしたところに、MSのクライマー、ぐっさんが登ってきた。少しお話して、下山の列に並ぶ。

先導されて1列で安全に下り、菰野町役場へ。

到着して豚汁を頂く。汁を飲み干した頃には結果が張り出され、28分30秒くらいで年代別7位。予想外に良い結果だった。2週間何もしてない状態で30分切れるとは思わなかったし、一桁順位もびっくりした。入賞まであと1人だったが、中途半端に入賞して鷹練行けないのも残念だから、まあ良し。走ってみればとても良い大会だった。これから、出れる年は出てみようと思う。何より安全だし。

父パゴスが来ていたので、参加賞など、荷物になるものを持って帰ってもらい、自分は鷹練に合流すべく、菰野町役場からひたすら単独追走。

1時間くらい、ほぼノンストップで走り続けた。のんびり走っていると休憩が終わってしまう。普段の鷹練並みのツラさ。ただ、単独だからスプリントとかする必要はないけど。

休憩所に着くと、まだ鷹組メンバーが休憩していた。

今日はベトナム転勤になるナックルさんの壮行会を兼ねていることもあって、どうしても合流したかったのだ。間に合って良かった。

休憩所でポカリを飲み、一息ついた。ヒルクライムの前にボトルの水を捨ててしまったため、道中は水がなかった。

 

しばらくして、中華へ出発!鷹練は往路が厳しい登りで復路は下り基調のため、復路で途中合流すると疲弊したメンバーと走ることになり、割と楽。自分がヒルクライムで出し切れなかったのもあるが。

スプリントポイントは、もがいて肋骨をやってしまわないよう、シッティングで回すのみ。途中、道路の窪みにはまってスカイドンさんがパンクするアクシデント。

ペースダウンして中華到着。

菰野ヒルクライムに出たガメロンさんとザラガスさんが既に到着していた。

程なく全員到着。今日は人気のあるこま切れ定食をいただいた。美味しかった。

食事中、バッファローマンさんに研究内容を聞かれたが、分かりやすく説明することができなかった。話すの下手なんだよなぁ。

そして、食事のあとは、一人ずつナックルさんにお別れの挨拶。最後まで楽しい練習会でした。

解散間際、ナックルさんから「どうやったら英語を話せるようになるのか?」と聞かれたが、自分も話せないからわからない…

ただ、言語を身につける為に趣味は非常に効率が良いと思う。自分がカナダへ短期留学した時は、友達に誘われてカードゲームショップに通い、そこでカナダ人とMTGというカードゲームを楽しんだ。趣味が共有できる相手にはリラックスして話せるから言葉が出てきやすいし、楽しいことをしていると自然に笑顔になる。良い表情をしていれば、上手く話せなくてもなんとなく伝わる気がした。あと、言葉が伝わらなくても一緒に趣味は楽しめるから、そのうちに打ち解けて少しずつ話せるようになった。楽しさを伝えたい時、瞬間的に話せるようになった。やっぱりどうしても伝えたいことがないと、話せない。どうでも良いことを話そうとしても、英語苦手だし、話す必要ないか。で終わってしまうし。

やはり、理想は現地人と共有できる趣味をすることだと思った。ベトナムがどんな環境なのかわからないので、なんとも言えませんが…。

ナックルさんはこのブログを読んでくださっているそうなので、言いそびれたことを書いてみました。全然英語出来ない自分ごときが偉そうなこと言ってすみません。

 

しばらくは自転車自粛して研究に専念しないとマズいな…

春から夏にかけては忙しくなりそう。

また秋頃には練習会参加できるかなー。AACAにも行きたいね。